《プロフィール》
1971年金沢市生まれ。関西の大学を卒業後、金沢でブライダルの仕事に従事。29歳でエステティシャンの技術習得を目指し、東京へ。創業100年余のトータルビューティサロン「ハツコ エンドウ ビューティースタジオ & エステティック」でエステティシャンとして5年間のキャリアを積む。35歳で結婚・出産を機に退職し、金沢へ戻る。2009年にエステティックサロン『ブドワールドシュウ』を開業。2013年から健康と美をテーマにさまざまなワークショップを開催する「美活塾」を主催している。
エステティックサロン『ブドワールドシュウ』
インタビュー
スペシャリストとそれを求める人のナビゲーターに
すらりとした長身、ぴっと伸びた背筋、遠目にも輝くオーラを感じさせる奥村さんは、まさに"美"の分野で働く雰囲気をまとう方。現在、エステティックサロン『ブドワールドシュウ』の代表であり、エスティティシャンとして活躍する傍ら、力を入れているのが「SHU美活塾」の運営です。
「私の周囲には美と健康に関する知識や技術を持ったプロフェッショナルがたくさんいます。なのに、世の中にその素晴らしいスキルを知っていただく機会がない。一方で、自分に合った健康法や美容法を探しているのに、なかなか見つけられないお客様も大勢いらっしゃる。じゃあ、両方を知る私が橋渡しをすればいいんじゃない? とある時、気づいたんです」。
コンセプトは"美活"=美しく自分を活かす。奥村さんは美と健康のプロとお客様とつなぐ自らを"ナビゲーター"と位置づけ、「SHU美活塾」を始めました。これまでに、月1回のペースでヨガ、ヒップアップ、ローフード、メイクなど多彩なセミナーやイベントを開催。内容の充実ぶりは参加者の口コミで伝わり、今では大勢の固定客が次の企画を楽しみにしている人気ぶりです。
美と健康に目覚め東京の高級サロンへ
奥村さんが生涯のテーマとする"美と健康"に出会ったのは大学生時代。通っていたフィットネスクラブに熱心になるあまり、気がつけばエアロビクスのインストラクターになっていました。その後も美の追求は留まるところを知らず、ブライダル業界で花嫁をアテンドする仕事に就き、今度はメイクの面白さに開眼します。
「3年で約200組の婚礼に携わりました。花嫁のメイクをさせていただきながら日々感じたのは、心理状態がいかにお肌に影響するか、でした。お肌が荒れてしまっている方は心も不安定。幸福感に満ち足りている方はお肌もやはり美しいんですよね」。
そう確信すると、奥村さんの関心はメイクのベースとなる肌づくりへ。肌のスペシャリストである「エステティシャン」の本格的な技術を身につけたいと、29歳で単身上京します。頼れる知り合いもないまま、朝から晩までバイトをしながら技術を磨くサロンを探し続け、ようやく出会ったのが「ハツコ エンドウ ビューティースタジオ & エステティック」、都内の高級ホテルやデパートに店舗を構える超高級サロンです。皇室や名だたるセレブが顧客という環境で働いた当時を奥村さんは「楽しくてたまらなかった」とふりかえります。
嵐のような激動の2年間 娘のために起業を決意
「ハツコ エンドウでは2時間コースを1日5組施術。汗だくになりながら、1日休みなく働くといった状態でしたが、最高のアイテムを使って最高の施術を学ぶことができました。人生経験豊かなお客様との出会いも心の栄養になりましたね」。
奥村さんが"技術者としての財産を築いた時代"と語る5年間。その充実した日々は彼女の結婚・出産で幕を閉じることになります。ところが、それからは思いもよらなかったトラブルが連続。大病を患い入院、そして産後まもなく一人娘を抱えての離婚…。
「金沢の親元に帰っても、しばらくは心身ともにボロボロの状態が続きました。そんな私を強くし、支えになってくれたのは、やはり娘の存在でした。娘が幸せでいるためには、母親の私が笑顔でいなければと、再び動き出す勇気をくれたんです」。
時間の融通が効き、お子さんのそばになるべく多くいてあげられる仕事…浮かんだのは、実家の店舗を利用してのエステティックサロン開業。それまで技術者畑を歩んできた奥村さんには、未知の世界へ足を踏み出すような決断でした。当時、地元の顧客、経営経験もゼロ。ただ自分の技術力を信じて、エステティックサロン『ブドワールドシュウ』はスタートしたのです。
好きなことをやるうちに満たされる自分を感じて
周囲に競合店がひしめく中、自分の店をどのようにアピールしていったらいいのか悩んだ1~2年め。DMや知人の口コミで顧客ができ、安定し始めると「もっと飛躍しなければならないんじゃないか」と新たな不安に悩まされます。対策を考えれば考えるほど、ダメな自分探しをして堂々めぐりしていたという奥村さん。
「ダメ探しで言い訳ばかりを探していてもしょうがない。じゃあ、強みは何だろうと考えてみたんです。すると、学ぶことが大好きな私の周りには、いい仲間、優れたスペシャリストが大勢いる。なんだ、自分ですべてやる必要はない。つなげたりつなげてもらったりして、肩の力を抜いてやればいいじゃないと思えたんです」。それが冒頭で紹介した「SHU美活塾」のきっかけ。美活塾を通じて自ら学び、どんどん元気に美しくなっていく参加者と接するうちに、心の迷いも晴れ、いつも前向きでいられる自分になれたといいます。
「サロンでは1対1でお客さまと向き合いサポートできる幸せを、美活塾では人とつながり成長や喜びを共有できる幸せを味わっています。どちらも自分が大好きな"美と健康"がテーマなので、頑張ってるという意識は全くないです。むしろ毎日が楽しくて。人は自分が満たされてこそ、他人にも優しくなれます。自分は自分の一番の応援団。"自分を大事にして、もっと好きになろう"。そのメッセージをこれからの活動を通じて伝えていきたいですね」。
刺激とエールをくれるウーマンスタイルの存在
そんな奥村さんとウーマンスタイルのご縁の始まりは、当社の創業まもなくのことでした。「ちょうどサロンの起業1ヵ月前に成田社長と知り合い、すぐに意気投合。それからはお互いに励まし合う関係が続いています。私は自分を発信していくのが苦手なので、ウーマンスタイルの方向性やそれを着実に実現していく推進力にいつも刺激をいただいてます。セミナーの講師を務めることもあり、会員さんたちの学ぶ意欲の高さにも感心しますね」。
やりたいこと、やりたくないことは自分の直感に従って決めるという奥村さん。「自分のスキルでお役に立てることがあれば、ウーマンスタイルの会員さんたちが輝いて生きるためのお手伝いを何かやってみたい」と語ります。
これからは娘さんも少しずつ手が離れ、自由に使える時間が増えてくる。自分にギアを入れ、セーブしていたことを解除する時期がやってきたとも感じるそう。勢いで駆け抜けた時期、何でも貪欲に吸収した時期、内省し自分を見つめ直した時期を経て、また新しい章のページをめくろうとしている奥村さん。今後はサロンワーク以外でも今まで培ったものを発揮できる新たな分野にチャレンジされるとのこと。そのワクワクとした鼓動が伝わって、こちらまで元気の芽が動きだしそうなインタビューでした。
ある1日の過ごし方
- 06:00
- 起床
- 08:00
- 清掃・yoga(瞑想)
- 10:00
- 仕事
- 19:00
- 夕食・子どもとの時間
- 24:00
- 就寝
わたしのお気に入り
酵素ドリンク サプリメント
身体づくりに必要なものばかりです。内臓の休息のために、酵素ドリンクを用いてプチ断食をすることも。このほか、2年以上毎朝スムージーを欠かさず飲んでいます。
メンタルをいい状態に保つアイテム♪
私の元気を支えてくれる必須アイテム。毎日を穏やかに笑顔で過ごすために、毎朝自分向けにメッセージカードを一枚めくり、自分の心と向き合います。この習慣もかれこれ5年以上は続けています。
今、一番好きなアーティスト 小杉奈緒さん
金沢出身の小杉奈緒さんの心に響く穏やかな歌声は、気持ちを落ち着かせてくれます。 夜の時間、車の中でも、幸せな気分になれます。