《プロフィール》
1974年白山市生まれ。夫、2子、義母との5人で白山市に在住。北陸学院短期大学を卒業後、キッチンメーカーに6年勤務。結婚後退職し、32才から美容業に。6年間のスキンケアの実績や、東京のサロンで学んだ「ヘッドセラピー」の技術を生かし、38才で独立開業。翌年11月には自らのサロン「美 ease」をオープン。現在に至る。
■Facebookページ 「美ease」
■HP「ヘッドセラピー ビューティサロン 美ease」
インタビュー
ヘッドセラピーで女性を癒しと美に導く
“人の肌にふれる”という繊細な作業を生業とする方々は、無意識に人の警戒心をときほぐす術を身につけています。田丸さんもそのひとり。ナチュラルな笑顔と柔らかい声もあいまって、向きあう人をリラックスした気分に導いてくれます。
フェイス&ボディトリートメントからメイクまで幅広いスキルを持つ田丸さんは、2012年にウーマンスタイル主催の「フェイスブック・プロフィール写真撮影会」で、見事なメイク術を発揮。参加者の美しい女優メイクは大評判となり、今も多くの会員のフェイスブック・アイコンを彩っています。2013年からは、ヘッドセラピーに主軸を置いて活動。頭の筋肉のコリをほぐすことで、リフトアップ、ほうれい線の解消、眼精疲労の改善など、美容&健康にさまざまな効果をもたらすトリートメントを実践しています。
「今、パソコンやスマホで知らず知らず、頭や目を酷使している人がとっても多いんです。頭は心ともつながっている大事な部分。頭の癒しは現代人にとって必要なケアだと思います」と語る田丸さん。サロン「美 ease」には、ハードな仕事や子育てで疲労がたまった女性たちが、日々リラクゼーションを求めて訪れています。
仕事より趣味!とサッカーに没頭 新たに見つけた目標は…
今でこそ、美容の世界にしっかりと軸足を持っている田丸さんですが、ここに至るまでには紆余曲折がありました。短大卒業後、キッチンメーカーで6年間勤務。27歳で結婚すると、第1子出産まで1年間パソコンのインストラクターを経験します。「この頃は、本当にやりたい仕事が分からず、女子サッカーの社会人チームに入って毎日練習に没頭してました。”仕事じゃなく趣味に生きよう”と思ってたんです。何か熱中できるものがほしかったんでしょうね」。
出産後3年間はサッカーを続けながら、育児に専念。子どもの保育園入園をきっかけに再び仕事を探し始めます。心をとらえたのは、化粧品メーカーの美容レディの仕事でした。「ちょうど、サッカーの試合でできたシミやソバカスに悩んでいた時期で、働きながらスキンケアやエステ、メイクの技術が学べるなんて、一石二鳥、と思ったんです」。
研修の講師陣の女性たちは輝くように美しい人ばかり。「こんなふうに年齢を重ねていけばいいんだ!と目標ができて、加齢が怖くなくなりました」と田丸さん。カラーコーディネーターの資格を持ち、リハビリメイクの単発講座を受講するなど、以前から美容に関心が高かったこともあり、技術もスムーズに習得。成績優秀者が行ける海外旅行もモチベーションとなって、仕事がどんどん楽しくなっていきました。「美容も接客も自分に合ってたんだと気づきました。何より自分は目標があれば、がんばれるタイプなんだということを発見しましたね」
忙しく働く女性を応援したい 母への気持ちが原動力に
「エステやメイクで、お客様がどんどんキレイになり元気を取り戻していく姿がやりがい」と語る田丸さん。その根底には、お母様への思いが秘められています。「自営業で舅と同居していた母は、いつも仕事や家事に追われて忙しそうでした。少しでも疲れを癒してあげたくて、肩もみや白髪抜きをよくしてあげてたんです。頭にふれていると気持ちよさそうに寝てしまう母を見るのが、子ども心にうれしかったですね」。
帰宅しても心身が休まらない女性たちを楽にしたい、元気にしたいという気持ちが高まるにつれ、利益・効率が優先しがちな組織で働くことが次第に重荷になってきました。独立を考えるものの、なかなか方向性が見えない中、尊敬する先輩に相談すると、「誰もやっていないことをやりなさい」と力強いエールが。誰もやっていないこと…を考えた時、田丸さんの頭にひらめいたのが「ヘッドスパ」でした。
「この頃、母の体調がすぐれず、その症状がメニエール病や飛蚊症、円形脱毛症など、頭部に関係するものばかりだったんです。頭の疲れを解消する施術は、母をはじめ、きっと大勢の人に必要とされるに違いないと直感しましたね」。思い立つとすぐに、東京のヘッドセラピー専門サロンへ。実際に施術を受け、今まで味わったことのない効果や実感に感動します。その足でレッスンを受けさせてもらせるよう直談判し、数か月かけて技術を習得。そして、2012年10月にヘッドセラピストとして独立したのです。
居心地のよい空間づくり 「美頭筋セラピー」を打ち出し、再出発
美容室の一角で開業した田丸さん。当初は大勢来てくれた客足はしばらくすると途絶えがちになってしまいます。あせりと不安を抱える日々…悩む田丸さんの姿を見て、東京のヘッドセラピーの恩師は、「自信を持って大丈夫!いろんな人を見てきたけれど、田丸さんの持ち前の癒しの精神と手は本当に筋がいい!田丸流でやっていけばいいのよ」と太鼓判を押してくれました。「この言葉で、自分の感性でやっていこう!とふっきれたんです。施術者に迷いがあれば、手を通してお客さまに伝わってしまう。私が自信を持って心地よくトリートメントできる環境を整えようって」。
お客様も自分も心から落ち着ける空間を作りたいと、2013年11月に専門サロンをオープン。インテリア、雑貨、寝具、BGM、香りに至るまでこだわった田丸さんのサロンが完成しました。そして、有名な師匠の名前に頼って売り出すだけの施術者ではなく、師匠の名に恥じないセラピストとなる決意を持ち、地に足を付けて自分自身が進化していくためにも、オリジナルの「美頭筋セラピー」と名付けて打ち出したのです。
「自分の気持ちが定まってからは顧客数も安定してきましたし、サロンも居心地がいいと好評です。お客様の体と心の状態を知るには、自分の感性を研ぎ澄ませて感じなければいけません。サロンに移って、集中力が高まり、お客様の心身とよいコミュケーションができていると感じるんです。先日もお客様に、『田丸さんの手が恋しくなります』、『翌日から仕事がサクサクはかどります!』と言っていただけて…そんな時はうれしくて、また頑張ろうって思えます!」
ウーマンスタイルをフル活用 これからも”女性の元気”を目指して
アクティブで好奇心旺盛な田丸さんは、ウーマンスタイルとの交流も盛んです。始まりは、ガスのよさをアピールする主婦グループ「エコンロ隊」のメンバーとして。さらに発酵食大学に入学して、半年間、発酵食をみっちりと勉強します。今ではサロンでもてなすスイーツも手作り。塩糀や甘酒を家庭でもフル活用しているそうです。
冒頭で紹介したフェイスブック撮影会のメイク担当や、ミニ美容レッスンの講師としても活躍。ウーマンスタイルで学び、教え、楽しんでいるパワフルメンバーです。「ウーマンスタイルで得たものは山のようにあります!今の私のベースの一部になっていますね。代表の成田さんのお人柄にも魅かれています。私たちの傍らにいつも寄り添い、一緒に考え行動してくれる人。成田さんに『それ、いいと思う!』と言ってもらえると勇気が出るんです」。
今は自分のペースで仕事ができ、充実しているという田丸さん。お母様、先輩、恩師、ウーマンスタイルなどを通じてさまざまな”がんばっている女性”とふれあい、そんな女性たちを応援したいと考えています。目標と軸足がしっかりと定まった人の強さと輝き。田丸さんのまっすぐな目をうらやましく感じたインタビューでした。
ある1日の過ごし方
- 06:30
- 起床、朝食準備
- 07:00
- 朝食、サロンのお菓子作り
- 08:30
- 子どもの幼稚園バス送迎、身支度
- 09:30
- サロンにてエステ準備
- 10:00
- エステ(1日2名様限定)
- 16:00
- 片づけ、事務処理
- 17:30
- 買い物
- 18:30
- 夕食準備
- 19:30
- 夕食
- 20:30
- 子供と入浴タイム
- 22:00
- 就寝
わたしのお気に入り
カフェコンデトライ ワィーの珈琲「マンデリン」
すっきりながらコクのある、ほろ苦い深煎り珈琲。ややクセがあるのですが、好きな人はハマるそうです。ワィーのマスターが煎れてくれるコーヒーに出会って、コンビニやランチの珈琲が飲みたくなくなってしまい、困ってます(笑)
お気に入りグッズのタイトル
友人の森岡希世子の”光の呼吸”と名付けられた九谷作品。光が透けて見え、真っ白なのに温もり、そして冷たさを感じる趣深さ、ほどよい重みと手触りもお気に入り。使っていても器からエネルギーをもらっている気がします。
お気に入りグッズのタイトル
香りのスタイリストsaikoさんに調合していただいたオンリーワンの香水。大好きな香りに包まれると心が落ち着き気分が上がる、私のお守りです。